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2004年度
◆参加者:1,370人(累積参加者:8,263人)
◆実施校:22校・園(小学校18校・中学校1校・幼稚園1園・保育園1園・教員1件)
◆実施日数(延べ):87日
◆アーティスト:18人(組)
自治体・企業などとの協働・支援
・千代田区文化学習スポーツ課 「アーティスト・イン・スクール事業」 (千代田区立中学校・幼稚園・保育園)
・アサヒビール株式会社、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、日本電気株式会社、松下電器産業株式会社、花王株式会社、花王ハートポケット倶楽部、株式会社ミナ 有志の方々(首都圏国公立小学校)
ACTION!
アサヒ+ACTION! 子どものいるまちかどvol.1
『検証すがも愛 ハヤフサ・ヒデトをさがして』
現代美術家・岩井成昭を招き、2004年9月より戦前の大都映画を代表し、少年少女たちの憧れであったスター「ハヤフサ・ヒデト」の存在を通して、西巣鴨周辺に住む高齢者と子どもたちの間の「時間」のつながりを新たに探り出す映像製作プロジェクトを行いました。
実施期間:2004年9月~2005年2月
参加人数:延べ約650人(うち、子どもが約2割、地域住民が約半数)
アーティスト:岩井成昭/現代美術家
■実施内容
(1)ことぶきの家(高齢者社会福祉施設)でのビデオ上映会
①巣鴨ことぶきの家 9月2日
②西巣鴨ことぶきの家 9月24日
参加人数:約40名
地域のお年寄りの中からハヤフサや大都映画撮影所についての記憶を持つ人を探すため、地域2カ所にある高齢者福祉施設・ことぶきの家で、映画『争闘阿修羅街』をビデオ上映し、参加したお年寄りにインタビューを行いました。
(2)おはなし会&ビデオ上映会
①西巣鴨児童館 9月8日、10月14日
②巣鴨第一児童館 9月22日
③巣鴨第二児童館 9月27日
参加人数:約60名
戦前の子どもたちに人気だったハヤフサは、現代の子どもたちの目にどのように映るのでしょうか。11月の子どもワークショップのためのリサーチも含めて、近隣3カ所の児童館で、スライドを使ったハヤフサについてのお話や、『争闘阿修羅街』」のビデオ上映を行いました。
(3)図工授業「ハヤフサ・ヒデトを探して」
西巣鴨小学校4年生 10月8日、10月15日、10月22日
参加人数:34名
子どもたちともう少し時間をかけてハヤフサに取り組むことを目的に、西巣鴨小学校4年生児童を対象に『争闘阿修羅街』を題材としたワークショップ型授業を行いました。
1回目は『争闘阿修羅街』を鑑賞した後、映画の中で今と違っているところについて、グループごとにディスカッション。2回目、3回目は、その発見を生かしながら、約70年前の映画の中に入ったつもりで、ペープサート※を使い、オリジナルのワンシーンを表現しました。※絵を描いた紙型に棒をつけた人形劇
(4)地域住民やハヤフサ関係者への個別インタビュー
にしすがも創造舎周辺をはじめとする都内・埼玉県 9月~12月
実施人数:約15名
ハヤフサについての情報を得るために、古くからこの地域に住んでいる方に対して、個別にインタビューを行いました。インタビューをした方に、また別の方を紹介していただく、という形で進めました。このインタビューを通して、ハヤフサの直弟子に出会い、最終的にはハヤフサのご令嬢までたどり着きました。
(5)子どもワークショップ
にしすがも創造舎 10月30日、11月6日、11月13日、11月23日、11月27日
参加人数:6名(このうち4名が地域(豊島区)の子どもたち)
地域の子どもたちにハヤフサを未来へとつないでもらいたい、という目的のもと、子どもたちとワークショップを行いました。「よみがえる『ハヤフサ伝説』~戦前のヒーロー、ハヤフサ・ヒデトの謎を解け!~」という呼びかけのもと集まった子どもたち6名とワーキング・グループのメンバーで「ハヤフサ・ヒデト調査団」を結成し、約1カ月をかけて、ハヤフサという人間の謎にせまっていきました。
<ワークショップ1回目>
調査団結成式の後、地域に住む、当時のハヤフサ・ファンにお話をうかがいました。その後「時間のコーナー」で、過去(時間の長さ)について考えました。
<ワークショップ 2回目>
国立近代美術館フィルムセンターに行き、研究員にハヤフサや大都映画についてお話をうかがいました。午後は二手に分かれて日本橋に行き、ハヤフサが跳んだビルを探し、京橋図書館地域資料室で、ハヤフサが空中滑走した橋について調査しました。
<ワークショップ 3回目>
子どもたちからの質問に答えてくれたハヤフサの直弟子からのビデオレターを見る。今までの調査や資料によってわかってきたことをもとに、ハヤフサという人物についてより深く考えてみました。その後「伝説」とは何か、について考えました。
<ワークショップ4回目>
埼玉県のハヤフサのご令嬢、ご令孫を訪ね、お話をうかがいました。午後、ハヤフサが眠る東国寺を訪ね、お墓参りをしました。
<ワークショップ5回目>
調査を終えてそれぞれが描くハヤフサ像を語り合いました。それぞれが、それを伝説として伝えるために、何ができるのか考え、調査団は解散しました。
(6)ハヤフサ・ヒデト生誕100年記念パーティー
にしすがも創造舎 11月7日
参加人数:15名
ハヤフサは1904年11月7日生まれ、2004年は奇しくもハヤフサ生誕100年にあたる年でした。ハヤフサがその人生の華やかな時期を送ったこの大都映画撮影所の地で、彼の生誕を祝うささやかなパーティーを開きました。パーティーには、地域住民、新旧の大都映画ファン、大都映画関係者などが集まりました。
(7)にしすがも活動写真館
にしすがも創造舎 2月5日 13:30~16:30
参加人数:約470名
(うち、子どもは約1割。大人のうち、高齢者は70代が最も多いが、20~30代もかなり見受けられた。また地域住民(豊島区・北区)は約4割)
現存する唯一のハヤフサ作品『争闘阿修羅街』と「検証すがも愛~ハヤフサ・ヒデトをさがして」を、同時上映しました。岩井によるプロジェクトの説明、また作品に登場するハヤフサ・ヒデト調査団のメンバーや地域住民の紹介も行いました。
(8)ワーキング・グループの活動
にしすがも創造舎 8月末~2月
参加人数:6名
ワーキング・グループのメンバーは、ACTION!の活動についてのオリエンテーションに参加し、プロジェクトに興味を持った有志の6名。徹底的にプログラムの現場に立会い、ビデオ撮影、ハヤフサ・ヒデトについてのリサーチ、インタビュー、子どもワークショップの企画・運営サポート、小冊子「ハヤフサ・プロジェクト2004-2005」の編集などを行いました。それぞれの関心分野、得意分野を生かしながらのメンバーの参加が、このプロジェクトによりいっそうの広がりと深みをもたらしました。
「ハヤフサプロジェクト記録集」(販売終了)
>> 活動記録集/刊行物
NEC×ACTION!子どもと作る舞台vol.3
『踊る! すがも地蔵通り!!』
子どもたちが、自分たちの住む街を題材にアーティストとワークショップを重ね、ダンス作品を創作、公演を行いました。
公演
2005年3月30日(水)18:30開演 上演時間約25分
場所:にしすがも創造舎 体育館
演出・構成:伊藤多恵/振付家
出演:小学2~5年生の子どもたち17名、公文美桂(ダンサー)、坪井香保里(制作スタッフ)
来場者数:287名(うち子ども69名、大人218名)
ワークショップ
2005年3月12~13日、19~21日、26~30日(全10日間)
場所:にしすがも創造舎・周辺地域