倉迫 康史 (くらさこ こうじ)
1969年生まれ。92年早稲田大学政治経済学部卒業後、演出家を志し、演劇活動を開始。2000年より現代舞台芸術ユニット「Ort」を始動。03年より「Ort-d.d」(オルト・ディー・ディー)と改名。Ortとはドイツ語で「場」の意。主に夏目漱石(『こゝろ』)や三島由紀夫(『班女』『サド侯爵夫人』など)、太宰治(『冬の花火』『春の枯葉』『新ハムレット』)など日本の近代文学を原作にした作品群と『ピノッキオ』『サーカス物語』など児童文学の名作を原作にした作品群の構成・演出を手がける。「日本語を美しく響かせる語り」にこだわった演出手法を取り、俳優の声を「身体という楽器が奏でる音」と捉えた訓練を行う。言葉を単なる意味伝達の手段から脱却させ、より活き活きとした人間の感情や感性の発露としてのコミュニケーション手段とすることを目指して、大人から子供向けの朗読ワークショップや豊島区主催のドラマリーディング講座の講師などをつとめる。他に東京藝術大学音楽学部(06年度まで)、洗足学園音楽大学の非常勤講師などもつとめる。洗足学園では実技の授業だけでなく舞台芸術概論の講義も担当。