井上 尚子 (いのうえ ひさこ)
1974年生まれ。99年女子美術大学院美術研究科版画専攻修了。2005年文化庁在外研修員として1年間ニューヨーク在住。06年夏帰国後も国内外で勢力的に活動を開始。五感を刺激する空間作品(インスタレーション)を制作し、主に香りの効用から来場者の記憶回想を促し心地よい空間を提供している。また、香りを使ったワークショプなども同時展開し、参加者と共に香りと記憶の関係を表現する活動も行っている。代表的な活動として、05年から07年まで「オレンジボックス」と題したワークショップを合計8回(日本で7回、NYで1回)美術館や学校で子供や学生、家族、教員等幅広い世代を対象に開催。実際に会場内でオレンジを食し、過去に食した果実の記憶と食後の新鮮な記憶をリンクさせ五感から自己を振り返るワークショップを行っている。03年からポーラ化成工業株式会社研究所より香料の協力を受け、香りと空間についての研究活動も行っている。04年スパイラル(青山)、05年横浜Bank ARTや練馬区立美術館で発表。06年、11年間共に制作してきた柴山拓郎氏とアーティストユニット「Air Plug」を結成し、福島現代美術ビエンナーレに出品参加。07年NYで結成したコラボレーションチーム「SERU」で展覧会を開催。そのほか個展、グループ展など多数。