音楽劇♪ つくって、演じて、動いて、歌って 2019 vol.3 ~参加者のこえ~
PKT(パフォーマンスキッズ・トーキョー)
音楽劇♪ つくって、演じて、動いて、歌って 2019
~参加者のこえ~
あうるすぽっと×前嶋のの(脚本家・演出家)
東京都豊島区のあうるすぽっとで実施したPKT(パフォーマンスキッズ・トーキョー)。第一弾では、作品の構成・演出を務めた前嶋ののさん、第二弾では、あうるすぽっとでのPKT実施を導いてくださった劇場スタッフの方々へのインタビューを紹介しました。最終回となる今回は、実際にワークショップに参加した子どもと保護者の方々に伺ったインタビューをご紹介します。
>>ワークショップ概要、アーティストへのインタビューを記載した第一弾の記事はこちらから
>>劇場スタッフへのインタビューを記載した第二弾の記事はこちらから
【0から物語をつくるのは、そんなに難しくなかった】
参加者:とくなが むつみさん(小学6年生)
―今回、なぜPKT(パフォーマンスキッズ・トーキョー)に参加しようと思ったのですか。
むつみさん:ママに、「こんなのあるよ~」って教えてもらって。去年別の演劇ワークショップにも参加してみたんだけど、それもすごく楽しかったから参加してみようと思いました。
―ワークショップ中、印象的だったことはありますか。
むつみさん:最初ガッチガチに緊張してたんだけど、やってるうちにみんなあっという間に仲良くなりました。自分たちで0から物語をつくるっていうのは、そんなに難しくなかったけど、自分たちが出したアイディアを、どうやったら辻褄が合うように繋げていくかっていうのが大変でした。あと、台詞に合わせた動きを考えるときに、どこまで自然にやって、どこまで不自然にやったらいいのかっていうのも難しかったです。
―本番はどうでしたか?
むつみさん:始まる前は緊張してたけど、始まっちゃったら、もうどうでもいいや!って、緊張しなかった。最初の出番が「台風」だったんですけど、舞台上を走り回ってたら結構気が楽になっていって。すごく楽しかったです。
【知らないお子さんの成長までをも感じた舞台】
参加者保護者:まつお りおさん(小学5年生)のお父さん
―今回、なぜPKT(パフォーマンスキッズ・トーキョー)に参加させようと思ったのですか。
まつおさん:年々学年が上がっていく中で、何か新しいチャレンジをしてみたいという、子どもの心境の変化や、私自身の心境の変化がありまして。妻の知人のお子さんが、実際にこうしたイベントに参加されて、お子さんの成長をすごく感じられたというのを聞いて、参加させてみたいなと思ったのがきっかけです。あと、何より子ども自身が、演じることにチャレンジしてみたいという想いがあったようなので、それなら是非と。
―実際、ワークショップに通うお子さんの様子はいかがでしたか。
まつおさん:自分のつくった歌が、いろんなプロの皆さんの手によって変化していったり、役に選ばれたり、役が変わったり…と、毎日変化がある現場のことを、家でもすごく楽しそうに話してくれる姿が印象的でした。
―発表をご覧になっていかがでしたか。
まつおさん:自分の子どもだけでなく、知らないお子さんの成長までをも感じた舞台でした。一人ひとりの個性を活かす方法を、前嶋さんが非常によく考えてくださったんだなと。うちの子は「影B(岩陰)」という役で、「影B(岩陰)」って実際どうなんだろうな?と思っていたんですけど、子ども自身も、影の存在理由とか、その場面をどう盛り上げていくかを考えながら、しっかりとその役割を担っていたので、本当に良かったなと思いましたね。
【子どもたち自身が、心から楽しんでつくった舞台】
参加者保護者:ひね みきさん(中学2年生)、さきさん(小学5年生)のお父さんとお母さん
―今回、なぜPKT(パフォーマンスキッズ・トーキョー)に参加させようと思ったのですか。
ひねさん(母):お姉ちゃんが小5の時に、ミュージカルに参加させてもらったことがあって、すごく楽しかったみたいなんです。それをきっかけにミュージカル女優になりたいみたいなことも言っていて。妹もその姿を見ていたので、今回、姉妹一緒に参加できるということで、申込をさせていただきました。
―実際、ワークショップに通うお子さんの様子はいかがでしたか。
ひねさん(母):もう、すごい楽しい~!って感じで。今日はこれして、あれしてって色々話してくれるんですけれど、「ママは楽しみにしておきたいから言わないで!」って言ってました(笑)。でも2人で「今日はあれをつくらなきゃ、これをつくらなきゃ」って、あれこれ言いながら、すごく楽しそうに、もらった課題をやっていました。
ひねさん(父):あまりに楽しそうで、逆にワークショップがない日は、「今日はワークショップないのか~行きたかったな~」と、すごく残念そうにしている姿も印象的でした。
―発表をご覧になっていかがでしたか。
ひねさん(母):こんな短期間で、しかも台本もなく0から作りあげたというのに、とても素晴らしい出来だったと思います。
ひねさん(父):そうですね、子どもたちの表情もすごく活き活きしていて。やらされているのではなくて、自分たち自身で、心から楽しんでやっているんだなというのが伝わってきて、すごくよかったです。
濃密な10日間を過ごした子どもたちの姿は、最終日が近づくにつれ、どこかたくましくなっていくようでした。公演終了後には「何年後かに同窓会やりたい!」という声があがっていたのも印象的です。ワークショップの経験が、心のどこかに残ってくれていたら嬉しく思います。そして、保護者の皆様も、送迎やお子様の体調管理など、ご協力いただきありがとうございました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。
編集:NPO法人芸術家と子どもたち