梅雨入りしてすぐのグリグリワークデーは、何とか雨に挟まれた晴れ間に実施する事ができました。畑の緑も色鮮やかに賑わい、メンバーさんもたくさん訪れ作業がどんどん進む一日となりました。

活動の最初には黒板でその日のメニュー(前回やり残した事も含めてみんなで考える)を確認、今日の「つもり」ということで、その日一人ひとりがやる「つもり」の事も教えてもらいました。ブドウが気になっている人や、子ども畑の計画等みんなで何となくお互いの事を共有してスタートです。
子どもたちはサッと子ども畑に向かい、雑草を抜き始めました。前回撒いた種も少し芽を出していましたが、それ以外にも植えたいものを考えて苗を買い出しに。一方で、今年に入り成長のスピードがぐんと伸びたブドウは、あっという間に大人の背丈も越える程に。しっかり誘引します。

さらに、今日一番期待していたのは、石釜の試行運転。新しいメンバーで火を熾す達人が登場、夏祭りに向けて、一度試しに使ってみようという事に。積み木のような薪が並ぶ様が何となく可愛い。ちょこちょこ子どもたちも様子を見に来ては、一人前に団扇を仰いだり、中を覗いたり興味津々な様子です。

石釜を達人にお任せした後は、ごぼうの葉も剪定。切られた大きな葉は、子どもたちの日傘に回収されていきました。その隣では、自分が植えたから!と収穫を楽しみにしていたニンニクを、兄妹でどんどん引っこ抜き、白くて大きい立派なニンニクがてんこ盛りです。

畑作業の傍ら、子どもたちは虫に気を取られることもしばしば。永遠のアイドル、ダンゴ虫を両手いっぱいに抱えて披露してくれます。もちろん虫だけでなく、ワイルドベリーの収穫もしっかりと。

その他にも雑草を抜いたり、トマトを植えるための畑を耕したりしていたら、あっという間にお昼の時間。石釜も1時間程経ったところで、おにぎりやホットドックなど、いろいろ試しに焼きながら芝生広場でランチタイムとしました。ピザもとりあえず焼けていたので、7月の夏祭りでも石釜を使って何かを焼けるかも!?とメンバーもワクワクです。

午後からは、ハーブを植えている畑でも作業をしました。少し日陰になっているので、蚊の発生率が高い気がしますが、かゆさと、どくだみの香に耐えながら、抜いても抜いても出てくるどくだみたちを、コツコツコツコツ抜きます。「根っこが抜けると気持良い!」と言いながら根っこに夢中になる子どもに、気が滅入りそうになる大人は励まされました。ラベンダーやじゃがいもの花も満開で目も癒されます。

芝生広場では、工具を持参したパパさんがついに柵を完成させようと、やんちゃな男の子たちに工具の使い方教えつつ、黙々と組み立ててくれました。立派に完成した柵は早速畑へ。全体の景観も考慮しつつ場所を決め、畑の素敵さが一段と増しました!

また、各家庭で立派に成長したトマトの苗を畑に植え替え、害虫予防ににニラやオレガノも植えました。メンバーがたくさん育ててくれたので、畑に入りきらなかった子たちは、ベランダで鉢植えにしました。

そして、石釜試行運転が終了した後は、壁面修理の続きです。セメントの配合などがなかなか難しく、ヒビが入っているところもあったので、みんなで相談しながら作業をしました。実は夕方から雨が降ってしまったので、ちょっと先が心配ではありますが、試行錯誤を重ねるのはグリグリメンバーの得意な事、また次回以降様子を見ながら完成させていきたいです。
最後には、また黒板の所へ集合して、みんなが何をしたか振り返りを行います。あちらこちらで散らばって作業をしていると分からない事もあるので、こうして共有する時間はとても大切。これから夏野菜も収穫できるよう、梅雨や暑さに負けない畑をみんなで守り育てていきたいです!

保育園の5歳児クラスで行われた、カブさん(美術家・深沢アート研究所緑化研究室代表)のワークショップをご紹介します。会場になったのは、いつも子どもたちが生活している保育室。一人ひとりが作る過程もありながら、最終的にみんなで一つの作品になる経験をさせたい、との先生からのリクエスト。今回は、セロテープという素材にとことん向き合い、大きな透明の空間を作ろう、という内容でした。

実は、この日の1週間前に既に4歳児クラスでワークショップを実施していたので、隣で見ていた5歳児の子どもたちは期待が高まって、今日のワークショップをとても楽しみにしていたとのこと。部屋に入ってくると、「宇宙にするんだ!」など、既にイメージが広がっている様子でした。ワクワクする気持を押さえながら、まずはアーティストからのご挨拶。その後、今日みんなとやる事、道具の使い方などを説明していきました。
まずは、セロテープの使い方からです。セロテープ台を一人ずつ取り、両手を使ってセロテープをある程度の長さに切る。そしてクルクルっと丸めて滴のようにしていきます。何回か丸めてある程度大きくなったら、最後は顔を描いて自分だけの滴が完成です。小さいところに慎重に、真剣に好きな色を使って描いていきます。

練習が終わったら、今度はセロテープを教室中、好きな所に貼り巡らせます。脚立や机などをきっかけにして、あっちからこっち、こっちからそっちへ。長さが足りなかったり、上手く空中でセロテープを切れなかったり、セロテープ台の扱いも最初は難しい事もあります。でも、さすが5歳さん、大人が手伝おうとしても「いい!」と、自分たちで出来る方法を見つけていきます。経験を通して、子どもが成長していく瞬間でした。

また、貼り巡らせたセロテープには、滴(子どもによってオバケだったり、蛇だったり、好きなもの)などを張り付けて装飾します。ふと気付くと、制作のヒントになるよう流していたプロジェクタのイメージにもセロテープの影が映って面白い事に。自分の影で遊ぶ子もちらほら。

そして、ある程度時間が経つと、セロテープだけでなく、マジックで絵を描く事も始めます。いつもの紙と違って、立った画面に描くのは難しいかと思いきや、そんな事は気にせず友だちとおしゃべりもしながら描いていました。

時間が経つと、自分の空間をある程度決めて、そこを重点的に作り込む子も登場します。真剣にセロテープを見つめる姿は立派な職人さんのよう。そして、高い所にも低い所にもセロテープが貼ってあるので、屈んだり四つん這いになったり、子どもたちは身体を器用にいろんな風に使って部屋中を移動します。下手に大人が入ろうとすると、行く手を塞がれて進めなくなるゾーンもありました。

さらに時間が経過したところで、アーティストからセロテープ以外の素材も紹介されます。セロテープをとことん突き詰める事ももちろん、楽しんで制作できる事も大切、という事で、キラキラの折り紙、アルミホイル、カラーテープなど、子どもたちの想像力を刺激するような工夫です。嬉しそうにアルミホイルを見せてくれた男の子、何かと思えば、アルミホイルの上に、違う光り方をする銀の折り紙がいくつも貼られた素敵な作品になっていました。

始まってから約90分間、子どもたちの集中力は途切れる事がありません。友だちと一緒になって、のりまき&梅干しを隣同士に飾ったり、「大きくなったらオバケと友だちになりたいからオバケばっかり作るの。」と自分の作品を追及したり、それぞれの想像力を活かして、いろんな物語が生まれていました。最後には、みんなで集まって作った空間を眺めてみます。アーティストは、みんなが頑張った事を認めると同時に、「今日は特別ね。」と、いつも好きなだけ好きなようにセロテープを使える訳ではない事を、きちんと子どもたちに説明してワークショップを終えました。
先生からは、「最初は手探りだったけど、どんどん集中していく子どもの様子が分かった。」「アーティストやスタッフがサポートする姿を見て、子どもたち自身もお互いに助け合う事を学んでその場で実践していた。」などの感想をいただきました。また、この日はこの作品を残しておいて、空間を眺めながらお昼ご飯を食べたそうです。一見とてもシンプルな事のようですが、アーティストの導入や、素材を投入するタイミングなどにもいろいろな思いや考えがあってこそ成り立つワークショップ。そして道具の使い方ももちろん、自分の中で様々なイメージを広げて身体全部を使って次々に制作に取り組む子どもたちの姿に、本当に一瞬一瞬彼らが何かを吸収して成長している事をヒシヒシと感じた一日でした。
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カブ(かぶ)/美術家・深沢アート研究所緑化研究室代表
https://www.children-art.net/kabu/

読んだ絵本:「ひまわり」「おふろのおふろうくん」「もけらもけら」「おにぎり」「ねこのセーター」「どんどんどんどん」「へんてこへんてこ」など
窓から吹き込むそよ風が気持の良い5月の一日、少し久しぶりのえほんの会を開催しました。最初はえぽんずさんがおしりで名前を描いてご挨拶。そしてゲストにタブラ奏者の方をお迎えしたので、その不思議なインドのタイコも紹介してもらいました。見た事のない楽器にみんな興味津々!

そして一冊目の絵本は「ひまわり」。これから夏に向けて育っていくひまわり、小さな種からぐんぐんぐんぐん育ちます。育った種は山を抜けて、てっぺんからにょき!やま天国が立派な舞台に変身です。

そのまま皆さんに近づいて、2冊目は「おふろのおふろうくん」。午前の部はいつもよりパパさん率が高かったので、お父さんが登場する絵本も取り上げました。

そして音楽が盛り上がってきたところで、「もけらもけら」。一人ひとりが好きな楽器を好きに鳴らして、音楽で絵本を盛り上げます。「しゃばたしゃばた」など、絵本にでてくる言葉を、一人ひとりに聞かせてもらうこともしました。言葉が音になり、音が言葉になる、みんなでの大合奏もあれば、耳を済ませて一つ一つの音を聞く時間も楽しい時間となりました。

お昼を挟んで午後の部は、最初に少し身体を動かしました。片手で丸、もう一方の手では四角を描きながら運動。「あれれれ?」と意外と難しくて思わず笑顔がこぼれます。

そこから形つながりで一冊目は「おにぎり」。まずは言葉を一切使わずに、熱々のご飯でおにぎりを作る様子を演じます。そして2回目は、読んでくれる言葉に合わせて、一人ひとりがおにぎりを握りました。ちゃんと具も入れて、みんなで作った色とりどりのおにぎりはざぶとんの上に大集合、のりもしっかり巻いて完成です!

すっかり身体もほぐれた後は、お腹もいっぱいで少しウトウトしたくなる雰囲気に。リラックスして、「みずちゃぽん」の始まりです。でも、いつのまにか全身でジャンプしているえぽんずさん。いろんな水の表現がありますね。

さて、勢いにのって続いてはカラフルな「しましまじま」。ピアニカの音に合わせて旅をしたり、ママさんたちに順番に絵本を読んでもらったりもしました。

そして、絵本は子どものためだけではなく、大人のためにも、誰のためにでも存在するのだなあと実感したのは「アンジュール」。文章のない、本当に絵だけが描かれた絵本。この日は音を一切使わず、えぽんずさんが静かにページをめくっていきます。

子どもたちはどんな反応をするかなあと思っていたら、それぞれが好きな場所から好きな姿勢でじっと絵を見つめていたり、ママさんたちの真剣なまなざしに、絵本の力を改めて感じました。
音や身体、時には静かな時間も挟みながら、様々に絵本の世界を彩り広げていく「えほんの会」。次回は9月30日(日)を予定しています。少し日が空いていますが、皆様のご来場を心よりお待ちしております。
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☆5月のえぽんずさん:
田中晶さん(俳優)、後藤勇さん(コントラバス弾き語り)
ゲスト:
指原一登さん(タブラ奏者)

突然ですが、当NPOの活動ではワークショップの現場で多くのボランティアスタッフの方々にご活躍いただいております。事務局スタッフが小人数な事もあり、皆さまのご協力なくしては、私たちの活動は成り立たないと日々感謝しております。
そこで、そのように大変お世話になっているボランティアの方々への感謝のしるしとして、そして同時に、新たにボランティア活動に興味を持って下さる皆様方に、当NPOについてよりよく知っていただくための機会として、交流会とささやかなパーティーを催しました。学生の方や、お仕事終わりに駆けつけて下さった方など、年齢も職業も様々な19人が参加して下さいました。

第一部では、当NPOの全体の事業概要や、ボランティアさんにお願いする仕事内容などを、映像やスライドを交えながら説明しました。実際のワークショップでどんな事が起きるのか、美術として一緒に舞台作品を作って下さったボランティアさんの話や、参加したことのある方々へのインタビューも交えて、なるべく現場の雰囲気が伝わるように努めました。場所が違えば子どもたちの様子も違い、ダンスや音楽、造形など内容も多岐にわたり、毎回毎回が驚きや発見に満ちているワークショップ。その時の事を振り返りつつ話すスタッフにも熱が入り、聞いてもらう時間が随分長くなってしまいした…

そしてお腹も空いたところで、第二部の立食パーティーへと移動しました。2年2組の教室(普段グリグリという畑活動に使っています。)にドリンクや軽食をご用意して、スタッフに聞きたい事など、リラックスしてお話ししていただけるようにしました。参加された方が勉強、研究されている事、ご興味のある事なども伺いながらお話させていただくと、こちらも話しているのがどんどん楽しくなり、予定していた時間はあっという間に過ぎました。当NPOの活動に興味を持って下さったり、応援して下さったりする方がいる事、様々な理由で当NPOに辿り着いて下さった巡り合わせとご縁に、改めて感謝する一日となりました。
また、、パーティーに参加された方で、早速6月から始まる保育園や幼稚園でのワークショップに申し込んで下さった方もたくさんいます。この日だけでは分からなかった事、伝わらなかった事など、また現場で皆様にお会いして交流を深めていけることを楽しみにしています!
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※この日も何回かご質問がありましたが、6~7月は幼稚園・保育園が主になり、8月(夏休み)は公共ホールでの舞台作品をつくる公募型ワークショップ、そして9月以降3月まで小学校・中学校(特別支援学級含む)でのワークショップが続く、というのが当NPOでの大まかな一年の流れとなっております。その都度メールマガジンでボランティア募集を行っておりますので、ご興味のある方は下記リンクより是非ご登録ください!
ボランティア募集→https://www.children-art.net/volunteer/

そよぐ風の爽やかな5月、グリグリのワークデーは賑やかな1日となりました。バラも咲き始め、春菊の花も思わぬ可愛い黄色い花を咲かせ、ジャガイモも2週間で驚くほど成長していて、畑の彩りが豊かになってきました。

黒板で今日やりたい事を確認した後は、各自好きな場所へと散らばります。今回のメインメニューは、ハーブを植える、こども畑作り、石窯の修繕、物置の片付けなどです。ふと見ると、ブドウもいっきに葉を茂らせていたので早速柱にくくりつけました。

ハーブは、メンバーの方がワークデーの前に園芸店に買い出しに行ったので、植える場所を作るべく、雑草やどくだみの根っこ退治に取りかかりました。子どもの手いっぱいに根っこが収穫され、どくだみに占領されていた場所が、ハーブ畑に生まれ変わります!

一方こども畑では、以前ワークショップで堆肥ボックスを一緒に作った美術家のジョニーさんを迎えて、本格的な畑づくりを開始しました。子どもによる、子どものための畑です。男の子たちは杭を打ったり電動ドライバーを使ったりする事にも果敢に挑戦し、女の子たちは畑の周りを彩る三角旗をせっせせっせと作っていきます。

作業がどんどん進むとお昼の時間もあっという間に訪れます。教室に戻りがてらソラマメを収穫し、料理部隊がラディッシュを盛り付けて、ラディッシュの葉っぱで美味しいスープも振舞われました。

さてさて、お昼からも作業の続きです。ハーブを日当たりの好みに合わせて植える場所を相談し、こども畑では引き続き三角旗作りが続き、出入り口には立派な橋がかけられていました。

また、午後からは石窯の修理も行いました。藁を混ぜて土を作って張り付けていき、そこに貝殻やガラス片を埋め込みました。まだ完成ではありませんが、夏祭りまでに少しずつ作業を進めていきます。

最終的には、こども畑には子どもたちが考えたルールが書き込まれた看板が立てられました。「子ども以外は入ってはいけません。」とのことなので、どんな畑になっていくのか、大人は静かに楽しく見守ることにします。

いつの間にか、大量発生しているアービーを使って冠を作ったり、子どもたちの造形的な才能も存分に発揮された1日、夏に向けて畑の活動はどんどん活発になっています!

雨が続いたり風が強かったり、少し天候が不安定な今年の春。日曜日も時折雨のぱらつく曇天でしたが、グリグリのワークデーを行いました。

天候のせいか参加メンバーは少なめでしたが、畑は来るべき夏に備えてすべき作業がいろいろあり、皆で協力しながら畑活動に勤しみました。この日にやっておきたいことは黒板に書きだしておき、メンバーが各自やりたい事を選択してそれぞれの場所へ向かいます。随分前に植えたじゃがいもがなかなか芽を出さず、この日も芽が出ていなければ掘り起こして種イモが腐っていないか確認した方が良い、ということで見に行ってみたらば、無事に育っていて一安心。今年は冬が長かったので植物の成長もゆっくりなのでしょうか。
それから、夏にむけてミニトマト畑を準備するべく、冬の間に植えたホウレンソウや二十日大根の収穫もしました。ピンク、赤、紫などきれいな色をした二十日大根に、やわらかくそのまま食べられそうなほうれん草も大量に収穫できました。

収穫の後は、カニ殻とくん炭を混ぜ込んで土を耕したり、それぞれの場所で雑草を抜いたり、レモンやブラックベリーには花がつくように、周りの土に堆肥を混ぜてワラをかぶせておきました。
お昼には、大量に収穫した野菜たちを子どもたちも手伝って調理です。二十日大根はそのままでも食べられますが、ホウレンソウはハムとコーンを加えて炒めものにしました。青々とした野菜が並ぶテーブルを皆で囲み、食事のお伴には、ハーブ部のメンバーが今回は少し趣向を変えてほうじ茶を淹れてくれました。

お昼ごはんの後には、午前中にできなかった、緑のカーテンのお豆たちを収穫しました。ソラマメやさやいんげんの手入れの方法を調べるのは次回までの課題です。

そして、引き続き雑草も抜いて、チューリップなど埋もれ気味だった春の花たちも、はっきり姿を見えるようにして、かぼちゃの種も植えました。

いちごも、クローバーに埋もれていた所もあったので、周りを少しすっきりさせました。そして、何気なく四つ葉を探していたら、思いのほかたくさん見つかりました!中には五つ葉など変わり種も。子どもたちの見つけたクローバーがお母さんたちの服を飾って、なんだかとても幸せな光景でした。

また、男の子兄弟は造形的な作業も頑張ってくれました。シーズン毎に変化する畑の地図を作るべく、巨大な白いシートに絵を描いてくれたり、メンバー同士がお互いの顔と名前を覚えて交流しやすくなるように、写真を使った名札作りも始めました。

カメラマンになってくれた男の子は、一枚一枚写真が浮かび上がってくるのを確認して、モデルとなった人には仕上がりもちゃんと見せてくれます。中には眼鏡をモチーフにしたアートな作品も紛れていました。
存命が危ぶまれたホップも復活していましたし、これから夏に向けて畑が賑やかになっていくのが楽しみな一日となりました。

120304 031a.jpg もう3月だというのに6度くらいまでしかない気温があがらないという予報。今日は集まったメンバーで相談しながらやることを考えようか、という感じでゆるくスタートしました。最初に集まったのは、3組くらい。ちょうど小さい子どもたちが多かったので、カブさんが持ってきてくれたじゃがいも(グランドペチカ)を植えるため、種いもをカットしてあげました。よく育つためには最低40gの重量が必要なので重さを量り、大きいものは二等分に、小さいものはそのまま植えることにしました。寒い中、飛び込みで体験に来てくれた親子も一緒にやってくれました。
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切ったじゃがいもを持って外へ。グリグリの兄貴分Tくんと弟のKくんがちょうどいいタイミングで来たので、まずは畑を思いっきり掘り返してもらいました。
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やや思いっきりがよすぎるので、小さい子どもたちはちょっと避難しておき(笑)、固くなった土がほぐれてからやってね!ということでしばらく待ちの態勢でいてもらいました。そして、いざ出番が来たらみんなでサクサク耕し、その後種いもを植えました。
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気温はまだ真冬のようでしたが、畑の土の中はじわじわと春になっていて、この日はけっこう野菜を収穫することができました。まずはカリフラワー!240gのミニサイズ。でも、びっちり育っていてなかなか立派です。
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スティックセニョール(ブロッコリー)とサラダホウレンソウ、ターサイもできていました。ターサイはコサージュみたい!
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採れた野菜は小学生女子二人がスープにしてくれて、ランチタイムにいただきました♪ めっちゃおいしい!
ちびっこたちも「おいしいおいしい」とおかわりまでしてました。
グリグリの野菜は小さいけど、甘味とうまみは凝縮されているのです!
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お昼を食べた後は、夏までの計画について今日揃ったメンバーで相談。「何を育てるか」はもちろん一番大きな論点ですが、ズッキーニの受粉を成功させるためにはどうしようか?受粉係が必要?とか、かぼちゃはぶら下げて育てよう!とか、失敗しない努力もいるねーーーと話も。結論は出なかったけど、これからも話していきたいですね。今年のグリグリ、少し成長できるかな?
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にしすがも創造舎の校庭で畑づくりをしているグリグリでは、5年ほど前から剪定した野菜の葉や茎、刈り取った雑草などを堆肥化してきました。畑で育った植物は畑に還してあげようという、エコ意識の高い人なら実践していることをやってきたわけですが、グリグリは特別そういう人たちの集まりではないので、堆肥にすることがどういうことなのか、はっきりわからずにやっていたメンバーもいたかもしれません。
5年間働いてきた初代堆肥ボックスが、古くてお役目終了となったため、この度、グリグリでは畑に並ぶぶどう棚や石がまの新しい仲間として、楽しい堆肥ボックスにつくることになりました。そこで、美術家・水内貴英さんに来てもらって、ワークショップを開催してもらいました。題して「虫たちのマンション 堆肥ボックスづくりワークショップ」!
まず最初に、堆肥についてよく知っておこうということで、水内さんは堆肥にはたくさんの「虫」が住んでいることに着目して、ワークショップを進めてくれました。堆肥は何からできているのか、堆肥の中ではどのような虫たちが活躍しているのか、色々な虫や菌などの写真を見せてもらいながら学びました。
グリグリの子どもたちは(みんなではないですが)虫好きが多く、水内さんが堆肥に暮らす虫たちを紹介すると、「こがねむし!」「ハエ!」「トビ虫!」と大きな声を出して参加していました。そして、一通りお勉強したところで、
水内さんが「堆肥は、こんなにたくさんの虫が住んでいるから、虫のマンションなんだよね」というと、小さい子たちはニッコリ。大きい子たちは「なるほど!」と思ったようです。ここから造形の始まりです。
子どもたちは、堆肥ボックスの外側に貼りめぐらす白いビニールシートの上に、虫たちのマンションを描いていきます。色々な虫の写真を見せてもらった後なので、みんなそれぞれ頭の中にたくさんの虫のイメージができているようで、どんどん虫を描いていきます。知っている虫から空想上の虫、窓越しに座っているかわいい虫、虫用のエレベーター、悪そう~な虫など、本当に色々です。
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子どもたちがこうして絵を描いている間、大人メンバーは外で堆肥ボックスの設営を行いました。4本の太い杭を打ち込んだり、金網を張って釘やワイヤーで留めたり、単純な構造の割には力と手先の器用さが求められる作業でしたが、中学生メンバーが主役になって手際よく作業をしてくれました。気がつくと、グリグリきってのやんちゃキッズの男子も集まり、設営作業を手伝ってくれました。「いつもより楽だね~」と大人から笑い声が聞こえるほど、子どもたちの活躍が目立ちました。
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120219 093a.jpg <隙をみては、いつものごとくダムづくりにいそしむ男子も・・・。>
午前11時からスタートした作業が完成したのは午後2時ごろ。子どもたちの描いた虫たちのマンションで埋め尽くされたシートを張ると、あまりのかわいさに「しばらく飾っておきたいねー!」「堆肥入れるのもったいない!」という
声があちこちから聞こえました。虫マンションの絵は、よく見るとマンションに留まらず虫たちの「街」になっていて、虫のトラックが走っていたり、働きバチがあちこち飛んでいたりして、本当に賑やかなものになりました。
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グリグリの活動日は月に2回ほどですが、畑に入ることはいつでもできますので、お近くにお越しの際はぜひこのかわいい堆肥ボックスを一目見におたち寄りください!

今年度4回目、久しぶりの2年1組親子向けワークショップは、踊り手・美術家の東山佳永(とうやまかえ)さんをお迎えして、『音とからだでダンスを描こう』という、ダンスに音楽、造形的な要素も加わった楽しい内容でした。音楽は斉藤紘良さん(作曲家・保育園園長)、アシスタントには小林直子さんにお越しいただきました。
みんなで雲の上に行き、そこでパーティーをしよう!というコンセプトで、会場となった教室には雲が設えられていたり、窓には鳥や気球の絵が描かれていました。

ワークショップの始まりは、東山さんがダンスを披露して下さいました。風船を持って軽やかに舞う東山さんの姿を、子どもも大人も息をのんで見つめます。
さて、ダンスの後はまず参加者同士のご挨拶も兼ねて、風船を使ったワークです。円になって手をつなぎ、手を離さずに風船をパスしていきます。風船も1つから2つ、3つと数が増えます。声をかけたり、手をつないでる相手と呼吸を合わせてパスをつないでいきました。

その後、まず雲の上に行くには雲にならなければ、という事で、こすって温めた手で触れられると、その身体の部分から溶けていくというワークを行いました。一瞬で溶けてしまう子もいましたが、少しずつ、少しずつ身体が水になっていきます。

雲人間になった後は、みんなで雲の上に出発です。雲の上に行く方法は、ペアになった相手の顔や頭にタッチ、そっとくるくる回して連れて行ってあげます。お父さんやお母さんの手のひらに頭を預けて目をつぶりながら気持ちよさそうにしている子どもたち。家でもできそうなワークです。

さてさて、雲の上に到着したものの、雲の上は真っ白な世界。パーティをするには少し淋しいようです。そこで、斉藤さんの奏でる楽器の音に合わせて、雲に絵を描いていきました。楽器の音のイメージを、黒板に描かれた雲や吊るされた雲、ガラスにだって描いちゃいます。ジグザグの線やグルグルの線、斉藤さんの鳴らす楽器の音に目と耳を傾け、雲が思い思いの模様で彩られていきました。

続いては自分の身体を使っても描いてみました。指、肘、かかと、つま先など、身体の一部分を意識して空中に音の模様を描いていきます。するとそれが一人ひとりのダンスにつながっていきます。そうして生まれたダンスも活かしつつ、続いては親子毎に楽器を一つ渡し、楽器の音に合わせたポーズと振りを考えました。できた振りはみんなの前で発表、照れる子もいますが、お父さんお母さん、アーティストも一緒にサポートします。

発表が終わった子には、雨の降っている雲からパーティができるように雨を摘んでもらいました。摘んだ雨を小林さんへ届けてもらいます。すると、東山さんが風船のついた雨を持ってきました。パーティーをするにはクリスマスツリーが必要ということで、みんなでカウントダウン!東山さんが手を離すとスルスルッと雨の束が立ち上がってツリーの出来上がり!子どもたちは一斉にツリーの中に吸い込まれていきました。秘密基地のような空間はいつの時代も子どもの心を釘づけにするようです。

でも、ただのツリーではパーティーには不十分、教室に散らばった雨の粒や靴下に雨傘、透明折り紙で作られた様々な形を集めて、子どもたちにツリーの飾り付けをお願いしました。

一瞬で素敵なツリーが出来上った後は、みんなでツリーを囲み、簡単なステップでフォークダンス!途中みんなが考えた音のダンスも混ぜながら、ダンスパーティーを開きました。

時間はあっという間に過ぎて、パーティーを楽しんでいるうちに、だんだん夜がやってきて、みんな寝る時間になってしまいました。ひと眠りすると、何やら朝の音が聞こえてきます。眠って休めた身体を、少しほぐして起き上がったところで、ワークショップの終了です。雲の上でのパーティーと言う物語をベースに、ダンスも音も造形も、様々な要素を満喫した一日となりました。

師走初日の寒い日に、勝部ち子さんによるからだあそびワークショップが開催されました。
勝部さん 「今日は雨で寒いですが、みんな元気ですか?雨とか、寒いとか、みんなには関係ないか?!」
子どもたち 「かんけいなーい!」
今日も元気な声がホールに響きました。勝部さんがこの園に来るのはちょうど1週間ぶりです。
前回と同様、アシスタントのしょうこさんと一緒に来園し、この日もまず最初はみんなの名前を呼び合うことから始めました。大きな輪になって座り、「○○ちゃーん(くん)」とみんなで一斉に一人ずつ名前を呼びます。名前を呼ばれた子はちょっぴりはにかんでみたり、ポーズを決めてみたり。先生の名前ももちろん呼びます。勝部さんとしょうこさんも「ちこちゃーん」「しょうちゃーん」と、子どもたちと同じように呼んでもらいます。ちょっとしたことだけど、こうして一人ひとりの名前を大きな声で呼び合うことで、前回はお休みだった子も、ここで顔と名前を覚えてもらえたり、その場にいるみんなの気持ちがほぐれ、これから一緒にからだあそびをしようね、という一体感がでてくるのです。
紹介の後、まずは少しウォーミングアップしました。
勝部さんが幼児を対象に行うワークの中に、「ネコ」という名前のものがあるのですが、それは四つん這いになり、二人同時にゴロンと一回りしてからジャンプするというものです。着地するときは足音がたたないようにするのが「ネコみたい」ということで「ネコ」と呼んでいます。日頃からよく身体を動かしていると思われるこの園の子どもたちは、あそびの飲み込みが早く、静かに着地するジャンプも、とてもうまく飛ぶことができました。
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このあそびを紹介するとき、勝部さんが子どもたちに、「この動きは何を表現していると思う?」と聞いたところ、子どもたちからは、「うさぎ」「カメ」など色々な答えが返ってきました。勝部さんとしょうこさんが 「そうだね。それもあるね。」とどれも受け入れるように返事をしていると、一人の女の子が 「ほんとはどれが正解なの?」 と聞いたそうです。しょうこさんが 「どれも正解だよ」 と言うと、その女の子は少しきょとんとした顔をしていたそうです。
勝部さんのワークショップは、いつも子どもたちの年齢に見合ったワークを用意して来てくれますが、現場で子どもたちから出てくるアイディアを時には受け入れ、柔軟にシフトしていくこともあります。「こうしなくちゃいけないというのはない」 そのコンセプトが「ネコ」の件に如実に表れていましたが、きっと子どもたちは、知らず知らずのうちに今日のワークショップそのものが 「こうしなくちゃいけないというのはない」 のだということに気づいて行ったのではないでしょうか。
さて、いろいろな面白いからだあそびを取り入れたウォーミングアップが終わると、前回のワークショップで約束した「海」に行くことになりました。この「海」は勝部さんのワークの中で大人気のものです。
勝部さん 「これから海に行きたいと思います。今日は沖縄に行きます!」
子ども 「なんきょくがいいー!」 
なぜか「なんきょく」の大合唱が子どもたちがわきあがりました。
・・・しばらくたって・・・
しょうこさん 「今日行く海が決まりました。なんきょくです!」
子どもたち 「わーーーーい!!」 
子どもたちはおおはしゃぎでした。南極ブームなのでしょうか?理由はわかりませんが、南極行きが決まりました。
飛行機に乗ったあそびを通して南極に着くと、4人1組で波乗りをしました。横一列に3人が寝転がり、その上に一人が横たわります。下の3人がごろごろと転がると、上に乗った子も一緒に転がって、まるで海で波乗りをしているみたいなのです。これは”みんなで息を合わせて″転がることが大事で、お互いが相手の動きを感じ取りながら動くこと、動きながら友だちの身体にケアすることが必要な、実はちょっと高度な動きです。前回2人1組でやったことが活きて、今日はみんなとてもうまく波乗りができていましたが、中にはちょっと勝部さんに指導してもらいながらできたというグループもありました。
最後のワークは、海でつかまえた魚が体に入ってしまった!というあそびです。身体の中に魚が入ったらどんなことになるでしょう?そんなことをイメージして動くと、なんだか踊っているみたいになりました。魚はしょうこさんから勝部さんへ、勝部さんから先生へ、先生から子どもへとだんだんと移っていきます。魚が入ってしまった人は、手足や腰をゆらゆらさせて動きます。その動きがおもしろいのか、魚がはいっちゃった!というイメージがもうできているのか、子どもたちは大興奮で 「いつ自分のところに魚がくるだろう!」 という期待をもちながら待っています。待ちきれない子は飛びはねたり、奇声をあげたりして待っていました!子どもたちに魚がやってくると、待ちきれない子たちがみんな踊りだして、すごいエネルギーがさく裂しました。
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自己表現をしたい子たちが多いんだなぁ、とスタッフは感心したのですが、あとで聞いたら「大人しくて自分を出すのが苦手な子が多いんです」とのこと。え?!スタッフも、勝部さんもしょうこさんも、唖然としてしまいましたが、今日の 「こうしなくちゃいけないというのはない」 という雰囲気を感じ取って、子どもたちが表現できたのではないかと先生たちは受け取られたようです。自然に引き出された子どもの感覚に出会えた時間だったのですね。あとからしみじみとワークショップの力を実感させられました。
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勝部 ちこ(かつべ ちこ)/ダンサー・インプロバイザー
https://www.children-art.net/katsube_chiko/