梅雨晴れの6月27日(木)、都内小学校の体育館にて今年度のパフォーマンスキッズ・トーキョー、最初の成果発表公演が行われました。
5月末から、ソケリッサ!代表のアオキ裕キさん(ダンサー・振付家)と、アシスタントの西篤近さん(ダンサー)、高田丈さん(シンガーでダンサー)、音響の國府田典明さんという強力な布陣で、計8日間学校に通い、小学5年生71名の子どもたちと担任の先生方と一緒に、ダンスパフォーマンスを創作しました。成果発表公演は最後のメイキング映像まで含めると45分越えの超々大作!!平日の午後にもかかわらず沢山の保護者の皆様がお越しくださり、出演者たちに盛大な拍手を送ってくださいました。ありがとうございました!!
みんなで描いた絵
体育館いっぱいの大きな紙に青い絵の具を塗って、その上に一人ひとりが自分の歩く道を好きな色で描きました。
大きな絵の上に身体いっぱい使って描く活動に、子どもたちは大はしゃぎ!
出来上がった絵を「いち、に、さーん!」で一斉に持ち上げて空気をはらませると・・・・
地球に・・・・見えなくもない?
何度か練習して、うまく膨らんだ時には、みんな歓声を上げて大喜び!!!一体感が生まれた瞬間でした。
それぞれの道(撮影:金子愛帆)
それぞれのダンス(撮影:金子愛帆)
言葉のもつイメージや響き、音楽に触発されて、少しずつ自分のダンスを創っていきました。
ペアになって、踊ってもらいたいダンスのイメージを「抽象画」にしてプレゼントしあい、
相手が描いてくれた抽象画から発想して踊ったりもしました。
アオキさんと一緒にダンス!(撮影:金子愛帆)
衣裳のTシャツにはそれぞれが「なってみたいモノ」を書きました。
石油王、マリオ、イルカ、杉、つりびと・・・・そのチョイスにも、書かれた文字そのものにも、それぞれの個性が光ります!!
西さん演じる「ヤマアラシ先生」と一緒に、ラジオ体操第三
腰から上を大きくまわす運動!!(撮影:金子愛帆)
ちょっと怖そうにみえて、実は優しい。一筋縄ではいかない魅力を放つ、ヤマアラシ先生の動きを、いっしょうけんめいに真似する子どもたち。
マジメにやっているのかふざけてるのか、どちらでもなさそうで、どちらでもありそうな、ラジオ体操第三(オリジナル)。
個人的に大笑いしたシーンです。静止画では伝えきれないのが残念・・・・・。
ユーレイの登場シーン(撮影:金子愛帆)
この後、二人一組でビニールをかぶって「二人羽織」をやりました。
昔は宴会芸でよく見かけたものですが、令和の小学5年生のみんなにとっては、新鮮な体験だったようです。
と、盛沢山の内容で8日間のワークショップと本番の発表を駆け抜けた子どもたち。
それぞれが、誰にも寄りかからずに自分自身の表現をまっとうする姿が、本当に素晴らしかったです。
「子どもたちは友達が描いた絵を見て感じることを動きや形にしました。
不明確でいわゆるよくわからないと分類されてしまうものです。見渡せば我々の周りには、万人に共通の目的や意味があるものばかりですが、人間自体、実は万人共通の意味や目的をもたない存在です。たまたま人間として存在しているだけであり、そこで個々で自分の生きる意味や目的をこの世界に見出していくことがとても大切になってきます。子どもたちは友達の上手い下手ではない踊りを面白がり拍手をしていました。純粋にそれぞれの存在を享受し合える尊い瞬間の連続でした。みんなの記憶に残る体験になると嬉しいな。それぞれの今をどうぞ応援してください。」(アオキ裕キさん当日パンフレットのアーティストメッセージより)
アオキさん作のお猿の人形(写真:金子愛帆)
ちょっとご本人に似ています。
そうそう、おまけといってはなんですが、最終日の本番だけを手伝いに来たスタッフが、初対面のはずの担任の先生とずいぶんと親しげに、何やら話し込んでいるなと思ったら、
「私の教え子なんです!!!」と。
なんと、高校の先生と生徒だった二人が、芸術家と子どもたちのスタッフと小学校の担任の先生という立場で、10年(?)くらいぶりの再会を果たしたという、嬉しいエピソードつき。
私達がワークショップで出会った子どもたちとも、そろそろどこかの学校で、再会できるのではないかしら!!!
というわけで、パフォーマンスキッズ・トーキョー開幕いたしました!
今年度も、沢山の子どもたち、そして先生方と出会えることを、事務局スタッフ一同心より楽しみにいたしております。