今年度のパフォーマンスキッズ・トーキョーの幕開けは『カラフル☆ファンファーレ』
振付家・ダンサーの田畑真希さんと都内小学校の特別支援学級に8日間通い、1年生から6年生までの31名の子どもたちと運動会での発表を目指して、ダンスパフォーマンスの創作を行いました。
ワークショップの初日から子どもたちは圧倒的に元気で自由!
ワークで使おうと田畑さんが持ち込んだカラフルな風船を投げ合ったり、手ではじいて遊んだり、教室内を走り回ったり・・・。経験豊富な田畑さんも「これは大変だぞ・・・」と目眩がするような思いだったそうです(笑)
田畑さんはもちろん、先生方も私(コーディネーター)も運動会で発表することを目標にしているのですから、それはそうなのです。でも考えてみればそれ自体が大人の思惑。子どもたちにとってみれば、今この瞬間に目を奪われるもの、やりたいことがあるのは当たり前です。
そこで田畑さん、2回目から作戦を変更!
出来る限り少人数のグループにわけてワークショップを実施し、膝を突き合わせて話し、様々なワークを彼らにぶつけてみるなかで、子どもたち一人ひとりの興味や彼らがイキイキと動く瞬間を、辛抱強く発見していって下さいました。
そうやって時間をかけて、みんなで創ったパフォーマンスのタイトルは『カラフル☆ファンファーレ』。
運動会当日は、前日の雨が嘘のような五月晴れ!
一列に並んで、パフォーマンス開始の合図のファンファーレを待つ子どもたち(大人たちも)の勇姿。
初めて学級の全員がそろってポーズをとる姿に、感動しました!!(涙)
グループダンスのトップをがざるのは、女の子チームのパフォーマンス。
全部自分たちで考え、相談して振りをつくり、「自主練したいです」と先生にお願いして時間をつくり、「それぞれの色の布を持って踊りたいです」とやっぱり先生にお願いして小道具をつくり・・・・・
「私たちの輪の中で、踊ってください」とお願いされた田畑さんは、「このタイミングで出てきて、ここでいなくなってください」と、しっかり演出されていました(笑)
でも、色々お願いされた先生も、田畑さんも、とっても嬉しそうでした!!
そして、男の子たちのグループのダンス
担任の先生や田畑さん、アシスタントで入って下さったダンサーの鈴木さん、澁谷さんと一緒に踊りました。
闘いのダンスを披露する子、得意の側転を披露する子、なかには日本人離れしたリズム感で踊る子もいて、観客の喝采を浴びていました!
最後はみんなで「どんな色が好き?」のダンス。
これが唯一、みんなで一緒の振りを踊るダンスです。
全員揃って踊っている姿に感動・・・・本番に強いと聞いてはいたけど・・・大人はハラハラしたよ。
ちなみに、田畑さんが着ているTシャツと同じものを、みんなも着ています。色んな形のスタンプを押して作りました。
フィナーレはみんなでポーズ。カラフルな紙テープが花を添えてくれます。
紙テープを担当してくれたのは、女の子たち。
「私がこっちに走るから、あっちに走ってね!」などと、入念に打合せしてました。
先生は、「相手の気持ちを汲み、協力して取り組む彼女たちの姿に、大きな成長を感じた」と目頭を熱くされていました。
こうして、今年度のパフォーマンスキッズ・トーキョーは賑やかに、カラフルなファンファーレとともに幕をあけたのでした!
最後になりますが、田畑さんが当日パンフレットに寄せて下さったメッセージをお届けします。
「はじめて子どもたちと出会った日、それはそれは賑やかでした。
元気いっぱい走り、風船で遊び、机の上からジャンプ!
じっと様子を見ている子、溌剌とした身体で楽しそうに真似っこダンスをしてくれる子、
即興的に美しいダンスを踊る子・・・・目眩がしそうなほどカオスな時間でした。
「これは大変だぞ・・・」が、初日の正直な感想でした。とにかく、本番である運動会まで時間がない!!
作品の大まかな構成を用意していましたが、どうやら全員で決まった踊りは出来そうにないぞ・・・と、頭を抱えた初日でした。
2回目から作戦変更。子どもたちも少し馴れてきて、どんなダンスにしようか?とお話することが出来ました。すると、子どもたちから色々なアイデアや、面白いダンスが浮かんできました。
「そうか!!子どもたち一人一人が素敵なダンスを創り、踊ることができるじゃないか!!」
知らぬ間に、型に嵌めたダンスを押し付けようとしていたのかもしれないなぁ、と反省しました。子どもたちの鮮やかな身体に感動しました。
カオスだと思っていた時間は、カラフルに彩られた尊い時間になりました。
子どもたちとの出会いは、私にとって今後の活動に変化をもたらす出会いになったような気がします。
みんな、ありがとう!!また一緒に踊ろうね♪
まきまっちょ 田畑真希