今年の4月に畑のプランを考えていた時に、「クリスマスリースに飾るものを育てたい!」という提案があって、グリグリではクラフトの畑を作りました。畑の名前は「クラフトン」。コットン、ニゲラ、チャイブ、ひいらぎなどのリース作りに適した素材を育ててきました。収穫したものは、こまめにびんに保存して、リースを作る日を楽しみにしていました。そして、この日待望のリース作りをすることになって、やっとそれらの出番がきました。
土台になるツルは、元グリグリ参加者の男の子のお父さんが里山からプレゼントしてくれた、アケビやヤマブドウのツルです。この方は、すぐご近所に住んでいながらも福島県に里山を持っていて、里山を活用した事業を計画しています。グリグリのために、山で採れたアケビやヤマブドウのツルをたくさん持って来てくれたので、まずは里山ではどんなことをしているのか、お話をうかがいました。
聞くところによると、持っている里山はなんと12000坪。ほとんどが山で、わずかな平地を利用して今はブルーベリーの栽培をしているそうです。現在も、そしてこれからも、東京と福島を行ったり来たりすることになるので、あまり手を加えなくても植物が循環していく仕組みをつくっていけるといいなぁと話してらっしゃいました。そこにある環境を活用して人が集まる場をつくろうとしている考え方は、グリグリとどこか通じるものがあるようです。
○○○
お話をうかがっている間、元気な子どもたちはじっとしているのが苦手なので、カブさんやボランティアスタッフのお姉さんたちと植物の苗のための「温室」づくりをしました。使ったのは2Lのペットボトル。下を切り、面の部分に油性ペンで絵を描いたりして自分だけの「温室」をつくって、寒い中頑張っている小さな苗にかぶせてあげました。これのおかげで小さな苗も暖かいだろうし、畑もにぎやかになってうれしそう!
○○○
お昼をはさんで、午後はリースづくりです。
ツルはアケビやヤマブドウの実がついたまま乾燥していて、お店でもなかなか売っていないような珍しいもの。それだけに、そのままでもとても美しいものでしたが、畑や校庭の植物を飾りたいなということで、外に出て色々な植物を採集してきました。畑のお花、アイビー、ネコジャラシ、枯れたヤマゴボウ、ヘクソカズラ、ススキなどなど、集め始めたらすごい量になってしまいました。意外にもひいらぎは忘れられ(それとも小さな木だから切れなかったかも?)、今年は出番を逃しました。
作り始めると大人も子供も必死になって、自分のリース作りに思わず夢中になっていました。
仕上がりは大人も子どもも違いがわからないほど上出来で、同じような素材を使っているにもかかわらず、個性豊かなリースができました。このリースは各家庭で飾られているようです。スタッフも10年ぶりに新しいリースを作ろうかな、と思っているところです。