10月4日・11日と2週にわたって、親子で楽しむ造形ワークショップ『いろいろともだち』が行われました。
アーティストは“びじゅつはかせ”の宮元三恵さんです。「あおくんときいろちゃん」の絵本を土台に、いろいろな色やかたちをからだで感じて楽しむのがテーマ。
このワークショップの様子を、少しご紹介します!
*1日目*
参加者の親子数は今回少なめでしたが、みんな元気にやってきてくれました。
みんなが揃ったらいざ会場へ。閉められた扉の前でストップし、隙間から中をのぞきます。男の子は「なんかいる!」「動いてる!」とナゾの生物が見えたらしく(本当は何もいません)既に興奮気味です。扉が開けられると「うわわ~~!!」と歓声。中は一面真っ白!大きな布が敷かれ、窓からの光が白に反射しまぶしいくらいです。
さて、そんなフシギな場所にやってきて、簡単なゲームで緊張をほぐした後、いよいよ本題へ。
びじゅつはかせ三恵さんが、レオ・レオーニ作「あおくんときいろちゃん」の絵本をみんなに読み聞かせます。今日はこの絵本みたいに、いろいろな色のともだちと遊ぶのです。
絵本の後は、みんなでスポンジと布とでてるてるぼうずのような可愛いカタチの特製スポンジをたくさんつくります。
布の上に一人づつ座り、そのまま自分のまわりをスポンジと絵の具でポンポンと色をつけていきます。ぐるりとカタチができたら、その中をポポポンと色を塗っていきます。布に大の字に寝っころがって、からだのかたちに沿ってお母さんとみえさんに色をポンポンとつけてもらう子も。
一通り自分のカタチができあがったら、だんだんとあそびが広がりを見せ始めました。
カタチをどんどんつくる子、カタチとカタチとを色の線で繋げていく子、足跡のように色でお散歩をする子、色の上に色を重ね歩く子、どんどんとあそびが生まれ、止まりません!
1時間があっという間に過ぎ、大きな布一面が色の世界にのみこまれました。
みんな「もっとやりたいー!!」と訴えますが、1日目はここでおしまい!
片付けもみんなで楽しんで行い、1日目が終了しました。
*2日目*
すっかり布の絵の具も乾いて、1週間ぶりに見る布に、大人たちは「よくぞここまで塗ったものだ」と感心の様子。一方子どもたちは、今日はまた何が起こるのか楽しみでワクワクしている様子です。
この日はまず、色のゲームをしたり、前回みんなでやったことの写真画像をプロジェクターで写して振り返ります。
続いて、巨大な布を床から剥がします。実は、布の下に白い紙が敷かれ、2重構造になっていたのです。
紙と布の隙間に子どもたちがもぐらのように潜り込み、一気に剥がしていくと、絵の具が布の下に染みて写った模様が現れました!まわりを色で囲まれた世界に、子どもも大人も大はしゃぎ!布はまるで生き物のように表情を変えて教室中をゆらぎます。
布をふわりと浮き上がらせたトンネルの中を子どもが駆け抜けたり、飛び込んだり、包まれたり、色の洪水を全身で存分に味わいます。
ひとしきり楽しんだあとは、今度は紐で布の4つ端を吊るして宙に浮かせます。
その状態で、自分がつくった色のカタチの一部分をお母さんと一緒にはさみで慎重に切っていくと、色のカタチが垂れ下がって現れます。切った部分には穴が開き、そこからピョコンと顔を出して向こうの友だちと「こんにちは」! なんだか照れくさそうです。
少しづつはさみを入れ、だんだんと立体的なまさに「色の迷路」が出来上がってきました。
迷路になっていくごとに、子どもたちの興奮も高まっていく様子。子どもたちはどんどん色の中にもぐり込み、突き進み、顔を出したりまたもぐったり、もぐらたたき状態です。
前回使用した色とりどりのスポンジもばら撒かれ、あそびはもう止まりません。
いつのまにか、オバケの森、オバケのお城、毒の食べ物(!!)など「オバケの世界」という設定になったようで、教室の電気を消したりつけたりしては昼と夜をつくり、オバケごっこを楽しんでいました。
子どもたちの「まだやる!!」という言葉を受けて時間を少し延長しましたが、オバケごっこはいつまでも続きそう。。
子どもたちのあそびを考え出す力とその集中力には驚かされるばかりです。
最後は、クレヨンで色の模様を活かしてお絵かきをし、自分が描いた部分をはさみで切り取り手に持って記念撮影です。
「あ~~楽しかった」という思いをいっぱいにして2日目も終了となりました。
色に包まれ、カタチをつくりだし、お友だちやお母さんとも普段と違う関わりをして、からだいっぱいに楽しさが染みこむ『いろいろともだち』ワークショップでした。
ワークショップ終了後、にしすがも創造舎の1階にオープンした「Camo-Cafe カモ・カフェ」にこのワークショップの成果物を飾りました。床に敷いていた紙の一部と、みんなの楽しそうな様子の写真です。カフェを訪れる多くの方に見ていただいています。
もう暫く飾っている予定ですので、みなさまも、ぜひ「Camo-Cafe」へ見にいらしてください!
カモ・カフェブログ https://camo-cafe.blogspot.com/